地ビールをジンに再生してくれる日本酒蔵、無料で!


 新型コロナウイルス感染症の拡大は、あらゆる業界・業態にとてつもない悪影響を及ぼしている。自分たちに何かできることはないか。その手本となっているのが、医療機関などで不足するアルコール消毒液の代替品として「高濃度エタノール製品」を製造する各地の酒蔵だが、茨城県那珂市の木内酒造は、賞味期限が短い生ビールを無料でジンに蒸溜する試みを開始している。

 木内酒造は4月10日、ホームページの「SAVE BEER SPIRITS 生ビールを無料でクラフトジンに蒸留します」というお知らせを掲載した。
 《日頃よりご愛顧頂き誠にありがとうございます。
 新型コロナウイルスの影響により自粛や休業を求められる飲食店舗様におかれましては、仕入れたビールの賞味期限が刻々と迫っており、“折角のビールを無駄にしてしまう“との切実な声をお聞きしております。
 こんな時だからこそ、当社として皆様のお役に立てることは無いかと考え、皆様の在庫生樽ビールをお預かりし、無料で蒸留を行いクラフトジンとしてお返しする「SAVE BEER SPIRITS」の取り組みを思い立ちました。
 終息した後には、また美味しい酒でお客様を笑顔でお迎えできるように、少しでもお力になれれば幸いです。》

 昨今、ビール愛飲家の間では、クラフトビールが大流行、店内で醸造することを売り物にしている飲食店も少なくない。しかし、新型コロナの影響で客足は激減、さらに都道府県の休業要請によって営業を自粛している状態。
 クラフトビールが賞味期限が短く、醸造していたものは廃棄処分するしかないのが実情だ。そこで木内酒造が取り組んだのが、蒸溜して長期保存が可能なジンに生まれ変わらせるという手法。自社でも人気の「常陸野ネストビール」を製造しているからではこその発想だ。

 しかも、無料瓶詰めまで引き受ける。というのも、ビールを原料として加工するため、1ℓ当たり220円の酒税が国から還付される。これを経費として充当するというのだ。ビール100ℓを濃縮して出来上がるクラフトジンは約8ℓ(750ml×10本)。東京・秋葉原の同社蒸留所で蒸溜。送料は負担する必要がある。

 どんな味わいのジンに仕上がるのか、そのお店の顧客にとっても嬉しいニュース。日本酒蔵が、自分たちができる範囲で試みる。まさに、見本のような取り組みだ。
 詳しくは、こちらから。
http://kodawari.cc/news/20200410.html

 ちなみに、同社では「手指消毒用アルコール」の需要に対して、自社で製造したウイスキーの原酒「NEW POT70」を限定で4月29日から発売する。医薬品や医薬部外品ではないが、消毒用エタノールの代替品として手指消毒用に使用することが可能。

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