各地の酒蔵が新型コロナ対策に貢献! その名も「高濃度エタノール製品」

 新型コロナウイルスの完成拡大が止まらない中、全国各地の酒蔵でアルコール消毒液代替用の「高濃度エタノール製品」を製造する動きが広まっている。

 茨城県水戸市の明利酒類が4月6日から、同社直営ネットショップで販売を開始したのは、アルコール度数65度の高濃度ウォッカ「メイリの65%」。この時点では、まだ厚生労働省も動いていなかったことから、《アルコール度数は、一般的な消毒用エタノールと同程度ですが、消毒や除菌目的で製造された商品ではない》と、あえて但し書きが付いていた。360mlで価格は1,000円(税別)。飲用可能な特定アルコール(ここまで以下同)のため1本につき酒税234円が含まれている。22日現在で出荷はGW明けになる見込み。

 続いて10日から菊水酒造(高知県安芸市)が、アルコール度数77度の高濃度スピリッツ「アルコール77」の出荷を開始した。消毒や除菌を目的に製造されたものではないとしながらも、ラベルにはこういう一文が。『It is a sake that can remove bacteria from cooking utensils(調理器具を除菌することができるお酒です)』。
 同社は2018年7月の豪雨により甚大な被害を受けた際、多方面から支援を受けており、製造設備等を活用。「皆様のお役に立てる製品を提供することで、恩返しにつながればと考えたものです」とコメント。たちまち大人気となり、今から注文しても出荷は7月以降になるという。
 原材料は醸造アルコールと香料のみで、アルコール度数は消毒用アルコールと同等の77度。500mlで1,200円(税別)。1本につき酒税385円含まれている。

 さらに富山県砺波市の若鶴酒造(富山県砺波市)も13日から、アルコール度数77%の高濃度エタノール製品「砺波野(となみの)スピリッツ77」を出荷開始。こちらは厚生労働省から「高濃度エタノール製品を手指消毒用エタノールの代替として用いることは差支えない」との通達をうけて製造された。
 原材料は醸造アルコール、グリセリンなどで、サトウキビ原料のアルコールに加水。300mlで880円(税別)。1本につき酒税231円が含まれる。1週間に約1,000本を製造。北陸を中心としたドラッグストア、医療機関などに優先的に供給するという。売り上げの一部は新型コロナウイルス感染拡大防止にむけた取り組みに寄付される。
 こうした動きと同時に、厚労省も医療関係者優先用としてアルコール消毒液(消毒薬の代替品としての高濃度アルコール製品)の製造を業界に要望。15日には大手酒造会社などが、手指用のアルコール消毒液やその原料のエタノールを医療機関など向けに提供すると相次いで発表。サントリーは蒸留酒工場で95度のエタノールを生産し、今月下旬から医療機関向けに提供。製造費用は自社で負担。宝酒造も酒類用や工業用のエタノールを毎月9万ℓ製造し、厚労省などを通じて医療機関や高齢者施設などに供給する。
 ちなみに、オノエングループは4月8日から、北海道の5市町村で系列の合同酒精が製造した除菌用アルコールを「ビッグマン」の名前で親しまれている甲類焼酎のペットボトル(3900ml)で順次寄贈。さらに秋田県内の日本酒酒蔵でも同様のアルコールを製造開始するなど、積極的に社会貢献している。

 なお、今後、製造を検討する事業体向けには、下記に注意事項などが明示されているので、ご参考になれば。
https://www.nta.go.jp/taxes/sake/kansensho/pdf/0020004-097.pdf

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