【初開催の日本酒フェア”前夜祭”をルポしました!】

恒例の「日本酒フェア」は今年も6月第三土曜日の17日、東京・池袋サンシャインシティで開かれましたが、11回目の今回は初めて前日夜にはプレイベントを開催。世界各国の大使館関係者、メディア関係者も150人以上が参加して、改めて日本に住む海外の人の間で「Japanese SAKE」の人気が高まっているのを感じました。

日本酒造組合中央会によると、日本酒の海外輸出は過去7年間、数量、金額とも前年増の伸びを見せています。平成28年の輸出量は1万9737キロリットル(前年比109%)、金額も156億円(同111%)で過去最高。ワインの輸入量とは比ぶべくもないけれど(注1)、唯一の日本酒生産国(注2)としては、世界中に潜在市場があるとも解釈できます。

さて、プレイベントの第1部は、まず記者発表会。こうした日本酒を取り巻く現況を中央会・需要開発委員会の七田謙介委員長(佐賀「天山」「七田」蔵元)が説明。続いて独立行政法人酒類総合研究所の後藤奈美理事長が「新酒鑑評会」「吟醸酒」について、出席した外国人参加者に英語で解説しました。

ここからはテイスティングタイム。翌日の公開きき酒を控えた会場で、ひと足お先に利き酒会というシステムそのものを楽しむ趣向。これには参加者も目を輝かせました。ズラリと並ぶ鑑評会出品酒。スポイトで次々と利いていく方式は、われわれ日本酒ファンにも堪らないですが、海外の人にとっては貴重な体験。それだけに皆、熱心に利き酒…!

ゲストの中に、ある超の字が付く日本の有名人が。「細胞内のオートファジー(自食作用)の仕組みの解明」で2016年のノーベル生理学・医学賞を受賞した東京工業大学の大隅良典特任教授。実はこの後、特別講演があるのでした! 飲んで大丈夫かな…と心配になりますが、もともと日本酒が大好きで酵母から細胞の研究に入ったという大隅教授。

手に取ったのは今年の新酒鑑評会で金賞を受賞した山形県長井市の鈴木酒造店「一生幸福」。「浪江町(福島県)から移ったんだよね。テレビで見たよ」と大隅教授。スポイトでお猪口に移すのもおてもので、「美味しい」とひと言。登壇前ですが、各国の外交官らがさっそくご挨拶(名刺交換)。利き酒会場としては珍しいシーンでした。

そして大隅教授による英語の特別講演。テーマは「Lessons & Gifts from Yeast」。和訳するなら「酵母から教わったこと、与えてくれた贈り物」? 自分の出発点である酵母から赤血球の話、さらに自食作用と進み、「複雑かつ精巧なプロセスを経て作られる日本酒が僕の原点」とむすばれました。ちょっと顔が赤く、酔ってないかと心配しましたが、さすがの講演でした。

このあと会場を移して第2部は懇親会。鏡割り、乾杯からの懇談では、外国人の参加者が蔵元たちに積極的に質問。在日オーストラリア・ニュージーランド商工会議所のキャサリン・オコーネル副会頭は「美味しいお酒はどこで飲めるの?」と、茨城県酒造組合の会長で「白菊」の蔵元、廣瀬淳一社長に質問。すぐさま帰って来た返事は「うちの蔵に来なさい!」。在日期間が長く、日本語も流ちょうなオコーネル副会頭は「必ず行きます」と応えていました。

大隅教授も実に楽しそう。最後の写真は長野県諏訪市の宮坂醸造「真澄」の宮坂直孝社長(左端)、新潟県佐渡市の尾畑酒造「真野鶴」の蔵元、尾畑留美子さん(右端)とのひとコマ!

 

※注1:フランスからだけで年間約4500万キロリットル

※注2:実際にはアメリカやノルウェー、メキシコなど各国で日本酒が造られている

 

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です